精上皮腫(セミノーマ)

概要

Overview

精巣に発生する腫瘍の1つであり、精子を作る細胞が腫瘍化したものです。精上皮腫(セミノーマ)の他に、犬の精巣腫瘍には間質細胞腫(ライディヒ細胞腫)、セルトリ細胞腫の発生が認められます。7歳以上の犬に多くみられますが、転移が少ない腫瘍で多くは良性です。

 

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原因

停留精巣の犬に発生が多いことから停留精巣が精上皮腫の発生に関与していると考えられています。
男の子の犬の精巣は、通常、生後数ヶ月で腹腔から陰嚢内に下降します。ところが、先天的な異常から精巣の片側あるいは両方が適切な時期に陰嚢へ下降せず、腹腔内に留まってしまう状態(停留精巣)になることがあり、陰睾(いんこう)、潜在精巣ともいわれています
停留精巣が腫瘍化しやすいことについて原因は明らかになっていませんが、陰嚢に比べて腹腔の環境は温度が高いからではないかと 考えられています。

症状

正常に精巣が降りている場合には、左右の睾丸の大きさが異なることで気づくことがほとんどです。雌性ホルモンの一種であるエストロゲン産生が増加することもありますが、セルトリ細胞腫と異なり、それに伴う症状が出ることは、まれだといわれています。

治療

腫瘍化した精巣を切除する手術(去勢手術)を行います。
陰嚢に腫瘍が固着している場合は陰嚢も切除します。
 

予防

停留精巣が原因となり発症することが多いため、若い時期での去勢手術が予防になります。特に停留精巣の場合には発症のリスクが高いため、去勢手術が勧められます。また去勢を行っていない犬では、高齢になるに従い発症するリスクが高くなる傾向がみられます。正常位置にある睾丸の場合は大きさが左右非対称になっていないか、鼠径部に停留精巣があれば、大きさの変化がないか見るようにしましょう。また、また、腹腔内の停留精巣がある場合、発症初期には外からみても確認できないので、定期的にかかりつけの先生に触診や必要に応じてのエコー検査で確認していただき早期発見に努めるようにしましょう。

病気のデータ

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