アルファ(α)リポ酸中毒 <猫>

概要

Overview

人のダイエット用サプリメントなどに含まれているアルファ(α)リポ酸はチオクト酸とも呼ばれる脂肪酸ですが、猫が摂取すると一錠でも死に至る重篤な症状を起こすことがありますので厳重な注意が必要です。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

細胞のミトコンドリア内で、生体のエネルギー生産に関わる補酵素として働くアルファ(α)リポ酸は医薬品として使われていましたが、強力な抗酸化物質でもあるので、2004年より日本でもサプリメントとして認可されています。 そのため私たちの生活の中でも身近なものとなっています。また、猫は通常は普段食べていないものには見向きもしないことが多いのですが、このサプリメントは好んで食べようとする傾向があるようです。
猫がこのアルファ(α)リポ酸を摂取してしまうと、強い肝細胞毒性があらわれてしまいます。1錠誤食しただけでも、中毒を起こすリスクが高く、死亡例も報告されています。

症状

流延(よだれ)、元気消失、嘔吐、運動失調、食欲不振がみられます。
意識消失、痙攣発作が起こり、重篤な状況に陥ることもあります。

治療

摂取してから1時間以内程度であれば、催吐処置が有効です。すぐに動物病院さんに連絡をして指示を仰ぎましょう。その時、お手元にあればサプリメントの成分や量が記載された容器や説明書をお持ちにいただくとよろしいでしょう。胃洗浄も含め、成分の吸収前の対処が重要です。このほか、輸液処置や肝臓の保護のための措置、血圧の維持、低血糖症のコントロールも重要です。

予防

飼い主さんがサプリメントを服用した後に出したままにせず、必ず猫の目に触れることのない場所に保管するようにしましょう。猫は高いところに登ったり、扉を器用に開けたりすることが上手ですので注意が必要です。
また、日頃から、万が一のときのために、夜間・時間外などにも対応してもらえるような動物病院さんを探しておくと、緊急時にも安心です。

病気のデータ

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