ブドウ膜炎<猫>

概要

Overview

目の組織のうち、瞳孔(黒目のこと)の周りの眼球の色がついている部分である「虹彩 (こうさい)」、水晶体を取り囲んで水晶体の厚みを調節する毛様体筋がある「毛様体(もうようたい)」、強膜(白目のこと)の内側にある膜である「脈絡膜(みゃくらくまく)」を総称して「ブドウ膜」といいます。「ブドウ膜」には目に栄養を与えるための毛細血管が分布しており、眼球の内部を覆っています。何らかの原因により、このブドウ膜の一部もしくは全体に炎症が起きるのがブドウ膜炎です。

※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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ブドウ膜炎の診療フローチャート

原因

ブドウ膜炎の原因は目そのものに原因がある場合と、その他の疾患が原因で起こる場合に分かれます。
1.目に原因がある場合
白内障などの水晶体の疾患、角膜潰瘍、眼球に発生する腫瘍、外傷など
2.目以外に原因がある場合
感染症(猫伝染性腹膜炎、猫白血病ウイルス感染症、猫免疫不全ウイルス感染症など)、腫瘍(リンパ腫など)

症状

ブドウ膜炎の症状はさまざまで、白目の部分が充血し、目の痛みのためにまぶしそうに目をショボショボとさせる仕草などが見られます。目ヤニや涙の量が増えることもあります。  目の表面が白っぽく見えたり、目の中にモヤがかかったように見えたり、虹彩の色が変化することがあります。また、視力の低下が見られることもあります。ブドウ膜炎の治療に反応し、後遺症が残らず一過性であれば予後は良好ですが、治療への反応が悪いと、経過によっては失明することもあります。

治療

原因によって治療方法が異なるため、ブドウ膜炎の原因を追及することが重要です。目に原因がある場合は眼科検査で診断出来ることが多いのですが、原因となる眼科以外の疾患を特定するためには、感染症の検査や血液検査、X線検査、超音波検査などが必要になります。原因となる病気に合わせて、抗菌剤や消炎剤の点眼薬や内服薬などの治療を行います。

予防

猫のブドウ膜炎は、目だけでなく全身に病変や症状があらわれる全身性疾患が原因となっていることが多くあります。ワクチンで予防できる疾患にはワクチン接種をするなど、予防措置を心掛け、目の異常以外でも気になる症状があれば早めに通院して、早期発見・治療を行うことが大切です。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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