緑内障 <うさぎ>

概要

Overview

眼球の中は房水(ぼうすい=眼房水)と呼ばれる透明な液体で満たされ、眼圧(眼球内の圧力)を一定に保つことで形状を保っています。緑内障は何らかの原因によってこの房水の流れが阻害され、眼圧が高くなってしまうために、さまざまな症状を引き起こす病気です。

緑内障の診療フローチャート

緑内障<うさぎ>

 

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原因

房水は毛様体(もうようたい)で作られた後、前眼房に流れ、隅角(ぐうかく)と呼ばれる部分から排出することで、眼球内の房水の量を一定に保っています。しかしながら、遺伝的な形態異常や外傷、腫瘍、水晶体の変位等のような眼の疾患があると、房水の流出路に異常が生じて房水の流出が減少し、眼球内に過剰な房水が貯留してしまうために眼圧が上昇します。
ニュージーランドホワイト種では遺伝的に発症するという報告があり3~6ヶ月齢の若齢で発症します。後天性の緑内障はブドウ膜炎や虹彩膿瘍と併発することが多いようです。

症状

上強膜(じょうきょうまく=白眼)の充血、瞳孔の散大、角膜の白濁(角膜浮腫)、対光反射の消失などの症状があります。
重症例では眼脂(がんし)※や痛みを伴い、元気消失、食欲不振などを引き起こします。さらに進行すると、眼球が腫大し、水晶体の脱臼や眼内出血などを起こして、視力の低下や失明に至ることがあります。
※眼脂(がんし)とは目ヤニのことをいいます。

治療

緑内障の治療には内科的治療法および外科的治療法がありますが、うさぎの外科手術を行う病院は限られていますので、専門病院にご相談いただくことをお勧めします。眼圧を下げるために内用薬や点眼薬、点滴による眼圧降下剤の投与などが主な治療方法となります。また、視力の回復が認められない場合は眼球摘出術などの手術を行うことがあります。

予防

緑内障の初期症状の段階では失明に至ることなく治療ができる場合があります。ご自宅での早期発見が重要となりますので、うさぎの眼の大きさ、その他眼の異常などのチェックをこまめに行ないましょう。
眼の異常や痛みがある場合には、早めに動物病院にご相談ください。

病気のデータ

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