子宮内膜炎<うさぎ>

概要

Overview

子宮は、女の子のうさぎの腹腔内にある生殖器官です。子宮内膜炎は、ホルモンの影響などにより子宮内膜が増殖し、嚢胞性や乳頭状の過形成を起こし、さらに細菌に感染することにより起こる病気です。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

うさぎは交尾した時の刺激によって排卵が誘発される交尾排卵動物であるため、一定した性周期がなく、月のうち2日から3日程度の発情休止期がある以外は、年中発情状態が続きます。妊娠している時のうさぎの体ではプロジェステロンというホルモンが優位になり、妊娠していない時は女性ホルモンのうちのエストロジェンというホルモンが活発になっています。ペットとして暮らす女の子のうさぎは、ほとんどの場合妊娠する機会がありませんので、常にエストロジェンが優位な状態となっています。 このようなホルモンの不均衡のために、うさぎは子宮腺癌、子宮水腫、子宮内膜炎を含めた、子宮疾患を引き起こしやすいのではないかと考えられています。

症状

血尿と間違えられやすいのですが、陰部からの出血が、排尿後や間をおいて繰り返してみられる(間欠性)ようになります。初期には出血以外の一般状態は正常なことが多いのですが、出血が大量であったり、慢性化したりしてしまうと、赤血球の産生が赤血球の寿命に追いつかないような状態(再生性貧血)になります。 なお、うさぎの尿の色は正常でも食事などの影響で赤色尿となることがあります。この場合は生理的なもので、尿の色が赤くても赤血球を含まず潜血反応は陰性です。疑わしい場合には、動物病院で検査してもらいましょう。

治療

治療は、手術で子宮と卵巣を全摘出します。高齢などの理由で手術が出来ない場合には抗生物質や止血剤などで内科療法を行いますが、再発を繰り返すことが多いようです。

予防

3歳から4歳くらいの避妊手術をしていない女の子のうさぎは子宮疾患を起こしやすい傾向がみられます。2歳くらいまでに避妊手術をすることにより、子宮疾患を予防できます。病気の早期には食欲、元気にほとんど変化が見られないため、見過ごされがちです。避妊手術をしていない場合には定期的な健康診断を受け、普段から尿の色、陰部からの出血や分泌物の有無、食欲不振、お腹の張りなどの症状によく注意をしましょう。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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みなさんからのコメント

Comment
アニコム獣医師
2021-11-25 09:28:19
>ゆったん*??様
避妊されていない女の子のウサギさんは、子宮の病気になることが多いです。一番の治療は手術になるのですが、ウサギさんの状態によっては麻酔や手術のリスクの方が大きく、手術を避けてお薬による治療をすることもあります。ゆったん*??様も、かかりつけの先生も、うさぎさんのために出来ることはされたのではないかな、と思います。うさぎさんのご冥福をお祈りいたします。
ゆったん*??
2021-11-21 21:34:13
先日、家のうさぎが子宮内膜炎で亡くなりました。
動物病院には行ったのですが、薬(シロップ)を処方されただけでした。
この病気は高確率でメスのうさぎがなってしまうと聞いていたのですが、助けることはできたのでしょうか。
アニコム獣医師
2020-11-11 11:07:19
>うさぎちゃん?様
女の子のウサギさんは4~5歳以上から子宮疾患が多くなる傾向にあり、子宮内膜炎の場合でしたら血尿が出たり、陰部から出血するという症状が見られます。予防するには子宮卵巣の摘出手術を行う方法がありますが、麻酔や手術のリスクもありますので、検討される場合はかかりつけの先生にご相談いただくことをお勧めします。
うさぎちゃん?
2020-11-06 17:23:48
出血の予防はどうしたらいいですか?

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