肺炎 <フェレット>

概要

Overview

肺炎とは肺に炎症を起こす病気のことで、ウイルスや細菌などによる呼吸器感染症の悪化や異物などの誤飲によって起こります。フェレットでは、ウイルスや細菌、真菌などの病原体(病原性微生物)の感染によるものが多くを占めます。重症化すると呼吸ができなくなり、死に至ることもあるため注意が必要です。

肺炎の診療フローチャート

 

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※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

細菌、ウイルス、真菌などの感染によって発症します。肺炎を起こす代表的なウイルスには、ジステンパーウイルスやインフルエンザウイルスがあります。細菌では連鎖球菌属や大腸菌などによるものが多く、真菌ではブラストミセス属やコクシジオイデス属が原因の肺炎が報告されています。真菌感染による肺炎の発生は比較的まれですが、人にも感染する恐れがあること、また罹患した場合の致死率が高いことから注意が必要です。

症状

食欲不振、発熱、呼吸困難、鼻汁、眼脂(がんし=めやに)などが見られます。フェレットの場合、発咳(はつがい=咳をすること)は重症化しないとみられませんので注意が必要です。

治療

原因となる細菌や真菌に対して抗生物質や抗真菌剤の投与を行います。ウイルスによる肺炎の場合でも、二次感染を防ぐなどの目的で抗生物質を投与することもあります。
ただし、ウイルスそのものに対しては有効な治療法はありませんので、ジステンパーウイルスやインフルエンザウイルスなどのウイルス感染による肺炎の場合は、フェレット自身の免疫力を高めるよう飼育管理を良好にし、食事療法を行います。
多くの場合、平行して対症療法を実施し、気管支拡張剤、消炎酵素剤、抗ヒスタミン剤などの投与や点滴、吸入療法により症状を抑えます。重症化し、呼吸困難を起こしている場合には、酸素吸入が必要となることもあります。

予防

ジステンパーのようにワクチン接種で予防できるウイルス感染症に対しては、ワクチン接種が有効です。ただし、日本では現在フェレット専用のワクチンがありません。犬用の混合ワクチンを接種することがありますが、フェレット用に作られたワクチンではないため、副作用の発現やワクチンの効果などについて、かかりつけの動物病院さんとよくご相談いただくことが必要でしょう。
多頭飼育の場合には、様子がおかしいことに気付いた時点で早期に隔離し、他の子へ感染を広げないことも大切です。重症化しないよう、早期に発見し治療を開始するようにしましょう。

病気のデータ

Disease data

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平均年間通院回数
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みなさんからのコメント

Comment
あじゅママ
2021-06-18 10:56:35
梅雨の時期に過呼吸のような症状と、ハアハアと早い呼吸が10日ほど続き病院へ。
この時期気圧の変化でこの様な症状を訴えるフェレットが増えるとのこと。
診断は肺炎。
注射の方が効果があるが通いにくいため飲み薬に。
2日ほどで劇的な変化が。
基本的に通院と朝夜の飲み薬だけで良くなるようです。

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