犬と一緒に暮らすときには、まずはお家の環境を整えることのほか、色々な準備が必要となります。快適に安心して生活ができる環境を事前に準備してあげることが、飼い主さんとしての最初の役割になります。
何が必要?
犬が快適で安心できる生活を送るためには、初めに用意したほうが良いものがいくつかあります。
・犬のハウスになるもの
ケージ、クレート、キャリーバッグ、バリケンネルなどの中からご家庭にあったものをお選びになると良いでしょう。犬にとってお家の中に安心できる自分のスペースがあると、犬の安全と安心を確保してあげられます。また犬の縄張り意識を狭くするためにも有効だともいわれています。お留守番をさせるときにも安心ですね。
サークル(行動範囲を区切る柵)を用意すると、トイレのしつけにも役立つかもしれません。サークルとクレートやキャリーバッグなどを組み合わせて、サークルの中にクレートを置くのも一つの方法です。犬にとって、ハウスが落ち着くところ、大好きなところにするように工夫をしてあげましょう。
・給水ボトル、給水皿
給水ボトルはお水を清潔に保つことができ、お水をこぼしたり、足を入れてひっくり返してしまったりする心配もありません。場所も取らないので、ケージの中を広く使うことができますし、飲水量も把握しやすく便利です。飲水量の多い大型の犬には給水皿を利用するのも良いでしょう。いつも新鮮なお水を切らさないように用意してあげましょう。
・食事入れ
食べやすい大きさで、ひっくり返りにくいタイプの底の安定した食器を選んであげましょう。大きさは、食事を入れたときに山盛りになってしまうとこぼれてしまいますので、成犬の食事量を入れたときに半分から3分の2の量になるくらいの大きさが、使い勝手がよいでしょう。
素材はステンレス製、陶器製、プラスチック製などが販売されています。ステンレス製は熱湯消毒もでき、壊れにくいのが特長です。ただし食器が動くときの音を犬が恐がることがあるので食器の下に布を引いてあげるのもよいかもしれません。陶器製は熱湯消毒でき、おしゃれなものが多いのが特長ですが、割れる可能性がある点や重いのが難点です。プラスチック製は犬がかじってしまうとボロボロになってしまうことがあるのが難点です。
犬種によっても、シェットランド・シープドックやアフガン・ハウンドのように口吻の長い子たちは底の深いものが良いですね。またパグやペキニーズのようなタイプの口吻を持つワンちゃんたちには、食器の口が広くて底の浅い食器が良いでしょう。一方、お耳の長いタイプのワンちゃんは、お耳が食器に入らないように、食器の口が狭くて底の深いものが良いかもしれません。
・トイレシート
犬を迎える前にトイレにしたい場所を決めておき、あらかじめトイレシートを敷いておくと良いでしょう。そろそろオシッコかな?と思ったときらトイレに誘導してあげ、できたらほめることが大切です。犬の身体の大きさにちょうど良い大きさのシートを選んであげましょう。
・ベッド
犬がケージやサークル内などで眠るときに使うベッドです。ドーム型の ベッド等さまざまなものが販売されています。ケージの中にトイレを置いている場合などに、トイレと寝床を分けることを理解しやすくしてあげるために便利かもしれません。犬がこれから過ごす環境にあったベッドを選んであげましょう。
・ドッグフード
なるべくこれまで食べていたフードと同じものを用意してあげると良いでしょう。 犬のライフステージによって適切なカロリーや栄養バランスが異なります。ライフステージにあわせた食事を与えてあげましょう。
なお、フードを切り替えるときには一度に変えるのではなく、少しずつ変えていくことで犬の消化器へなるべく負担をかけないようにしましょう。
犬を迎え入れる際に気を付けることは?
環境の変化によるストレスをなるべく小さくするため、犬を構いすぎないようにそっとしておくことがたいへん重要です。
とくに充分な睡眠をとることが大切です。
特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、迎える前に前もって「どのように犬に対応するのがよいのか」をお話をしておくことと安心ですね。
優しく落ち着いた気持ちで迎えてあげて、犬に安心できる場所が出来たことを感じさせてあげましょう。