猫が健康に過ごすために

 

私達よりも速いスピードで歳をとる猫ですが、身体の不調を言葉で飼い主さんに訴えることはできません。
また、野生を生き抜いてきた種として、痛みや不快感を周りに悟られないようにひとりでおとなしくがまんしてしまうこともあるでしょう。猫にとって頼りになるのは、「いつもと違う」という猫が発するサインを飼い主さんが見逃さないようにすることかもしれません。
猫が健康かつ安全に日々を過ごせるように心を配ってあげましょう。また、いつもと違うところを見逃さないためにも、まずは健康なときの情報をしっかりとキャッチしておくことが、まずは必要です。

 

 

日頃から豊かなスキンシップを心がけましょう

 

 

飼い主さんのゆったりとした優しい愛撫は、猫にとって心安らぐ時間ですが、猫の身体を撫でているときに、いつもは痛がらない部位なのに、猫がいつもと違う反応を見せるということはありませんか?

 

 

猫が過ごす環境は適切に管理されていますか?

 

 

猫は環境の変化に敏感などうぶつです。健康のためにも安心して生活させてあげるためにも、快適で安定した環境を用意してあげましょう。

 

 

適切な栄養が摂取できる食事を適量与えましょう

 

 

ヒトとの生活の中で雑食化していった犬に比べて、猫は肉食のままです。
ただ、肉食といってもお肉だけをあげていればいいのではなく、犬が健康な身体を維持するために必要な栄養素をバランスよく、適量与えてあげることが必要となります。
猫はアミノ酸などの要求に特異性を持つので特に注意が必要です。ヒトであれば栄養になる食物が猫にとっては毒になってしまう場合もあったり、また、必要な栄養素であっても、過剰に摂取することが病気の要因となったりすることもありますので、食事の適切な質と量の管理をしてあげてください。また、いつでも新鮮なお水を飲めるように、お水を切らさないようにしましょう。

 

 

猫のからだの様子に変わりはありませんか?

 

 

猫の様子はいつもと同じですか?いくつかのチェック項目をご案内しますね。

・目の様子
 目の輝きはいつもと同じですか? 涙や目ヤニが出ていたりまぶたの炎症があったりしませんか?

・鼻の様子
 鼻水は出ていませんか?鼻はひび割れていませんか?

・口周り
 口臭が強い、ヨダレが出ている、歯ぐきが赤い、食べ物を食べにくそうにするなどということはありませんか?

・耳の様子
 何度も耳をかいたり頭を振ったり傾けたりしていませんか?
 黒っぽい耳垢があるなどということはありませんか?
 普段からときどき耳のケアをすることで清潔に保ちましょう。

・歩き方
 足を引きずる、ジャンプをしない、よろよろと歩くなどということはありませんか?

・皮膚・被毛の状態
 皮膚に引っかき傷や化膿、ひどいフケ、ノミやダニがいたりするようなことはありませんか?
 猫がしきりに皮膚をなめたり噛んでいたら、かゆみが強いのかもしれません。
 また、被毛が汚れたり、脱毛があったりしませんか?

・呼吸器の状態
 苦しそうに呼吸をしていませんか?
 せきをしたり、くしゃみをしたりしていませんか?

・消化器の様子
 繰り返し吐いたり、下痢が続いたりしていませんか?
 食欲が低下したり、吐いたものやウンチに血がまじったりしていませんか?
 肛門に種のようなものがくっ付いていたり、肛門を床にすりつける、おなかがふくれたり、やせてくる、
 などというときには、寄生虫が体内にいる可能性があります。

・おしっこの状態
 オシッコが出にくい、オシッコの色が濃かったり血がまじったりするというようなことはありませんか?
 猫はもともと乾燥した、暑さの厳しい北アフリカの砂漠の出身だといわれています。
 猫はこのように水が少ない厳しい土地で生き抜いてきたので、オシッコが濃くなる傾向にあります。
 必ず新鮮なお水を常時、用意して、たっぷりと飲めるようにしてあげましょう。

・生殖器の状態
 生殖器から出血したり膿が出たり、しきりになめたりはしていませんか?
 乳腺が腫れていませんか?男の子の場合は睾丸がはれたりしていませんか?

 

 

予防措置やケアを適切にしてあげましょう

 

 

混合ワクチンなどの予防接種、フィラリアやノミダニの予防薬は、どれもかかってしまってからの治療が大変な病気などから猫や飼い主さんを守ってくれるものです。またブラッシングや耳のケア、歯や爪のケアによって、歯周病や皮膚病、外耳炎からネコちゃんを守ってくれます。 
歯みがきやブラッシングを嫌がる子は多いですが、猫が好きなことと結びつけながら、小さいときからお口の周りを触られたり、手ぐしで身体を触られることに慣らすのから始めるとよいでしょう。

 

 

発情について

 

 

発情した猫は、本能にひかれて屋外に飛び出すことがあります。
部屋のあちらこちらにオシッコをかける男の子のスプレー行動や独特の大きな低い鳴き声も悩みのタネです。この時期は猫同士のケンカや望まない妊娠も多いでしょう。子どもを産ませる予定がないのであれば、避妊・去勢の手術等を検討なさるのもよいでしょう。

 

 

通院時の注意点

 

 

1.獣医さんに、「いつもと違うところはどこなのか」ということをきちんと伝えるために、メモに「いつもと違うところ」「いつ頃からか」「ウンチやオシッコの回数や量」などを書いて持参すると良いでしょう。
2.ウンチやオシッコに気になる点があるときは、直前のものを持参するとよいでしょう。
 行動などに気になる点があるときは、携帯電話の動画などに撮って獣医さんに見ていただくのも有効です。

 

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