子犬へのケア
○身体検査
出産後、母犬の様子が落ち着いたら動物病院で子犬の身体検査をしてもらいましょう。口蓋裂(口腔内の奇形)や鎖肛(肛門がふさがっている奇形)の有無などの外見上の異常のチェック、また心臓の奇形の有無などを心音の聴診などにより診てもらいます。身体検査に連れて行く時期は子犬や母犬の状態によって変わるため、出産後無事に産まれたことを動物病院に伝えた時に相談してみましょう。
○初乳について
子犬の生後2〜3日以内に母犬から分泌される母乳を初乳といいますが、初乳は栄養的にすぐれているだけでなく、母犬からの免疫が含まれているので(母子免疫)、その後の子犬の成長に非常に重要です。出産直後の子犬は上手に乳首を見つけられないことがあるので、子犬の口を乳首に近づけてあげ、初乳を飲むように手伝ってあげましょう。
○体重チェック
子犬はきちんと母乳を飲んでいれば、体重は約10%づつ日ごとに増えていきます。
生後2週間ぐらいまでは毎日2回程度決まった時間に体重をはかり、母乳が飲めているかどうかのチェックをしましょう。
○体重が増えていない場合の原因
・子犬全員の体重が増えていない場合 は、母犬の母乳があまり出ていないことが考えらます。
・1頭だけ体重が増えていない場合は、その赤ちゃんにあまり吸う力 がないことが考えられます。この場合には人工哺育を行う必要があります。人工哺乳の方法などはかかりつけの動物病院に相談をしましょう。
○排泄について
生まれてから2〜3週間は、子犬は自力で排泄することができません。母犬が赤ちゃんの排泄する部分を舐め、この刺激によって排泄をさせます。その際、排泄物はほとんど母犬が食べてしまいます。生後4〜5週になると自力で排泄ができるようになります。
なお母犬が育児放棄などでうまく世話が出来ていない場合などは、ヒトが排泄を促してあげる必要があります。
1日に数回、温かく湿らせた温かいティッシュや脱脂綿などで肛門や排尿部分を軽くトントンと叩くように刺激して排泄を促してあげてください。その際に、排泄物のチェックも行ないます。
○離乳について
離乳のタイミングは子犬の発育状態や母乳量・子犬の頭数などにより変わってきます。また、これまで母乳で育った子犬ですから、離乳食は始めて食べる食事となるため下痢などを起こすこともあります。排泄物の状況などを充分に注意しながら離乳をすすめましょう。
・生後4〜5週目以降
離乳食を与え始めます。離乳食は離乳用に市販されているものもありますが、成長期用のフードをお湯でふやかしてお粥状にして与えることから始めてもよいでしょう。
また、ふやかすときには、栄養成分を守るために熱湯は使わないようにしましょう。
・生後6週目くらい
子犬の成長に必要な栄養分の25%は離乳食からとれるようにしましょう。
・生後7〜8週目以降
完全に離乳をします。フードはこの時期からふやかし方を調節しましょう。ふやかす時間とお湯の量を少しずつ減らして硬くしていきます。
○その他
子犬の目は生後約12〜14日に開きます。このころの目の色は青みがかった灰色ですが、その後、4〜6週齢で成犬と同じ色に変わります。また、視力は3〜4週齢まで十分ではありません。へその緒は通常生後2〜3日でとれます。
母犬へのケア
出産後の母犬は身体的に大変消耗している上に、本能的に子犬を守ろうと神経質になっています。母犬に対してもまた子犬に対してもあまり干渉することは避け、ゆっくり休ませてあげましょう。
○食事
出産後、子犬がきちんと母乳を飲んで成長している場合は、母犬は母乳として栄養を消費するため高いカロリー摂取量が必要となります。母乳の消費量によっても異なりますが、一般的に出産直後は妊娠前のカロリーの約1.5倍が必要であり、その後生後3〜4週間目から離乳までは3倍ほどのカロリーが必要となります。母犬/幼犬用のフードやパピー用のフードを利用してもよいでしょう。
また、母乳としてたくさん体内の水分が消費されてしまいますので、母犬がいつでもお水を飲めるようにしてあげてください。
○身体検査
母犬は、出産後にまれに「子宮脱」や「産褥テタニー(低カルシウム症)」、「乳腺炎」などの病気にかかる場合があります。
元気がない、吐き気や下痢がある、呼吸が速い、体の震えや痙攣を起こすなどの異常がみられたら早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。
また、出産後、1〜2週間ぐらいは陰部からおりものがあるのが一般的ですが、それ以上長く続く場合や異常なおりもの(出血・緑色・膿様上など)の場合は早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。
※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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助けて欲しいです、
助けて欲しいです、
先天的な前肢の奇形の原因は、骨の形成異常、筋肉の異常、全身性のホルモン異常、中枢神経系の異常、遺伝的素因などが考えられます。原因によって対応法も異なりますので、早めに受診されることをお勧めします。
生後1カ月齢は自力での排泄ができるようになり、離乳食を始める頃ですが、空腹や寒さ、痛みや体調不良で鳴く事が考えれます。こちらも合わせて先生にご相談くださいませ。
また、起きてるとずっとく泣きます。特に夜中や朝方が多いです。お母さんのオチチでも無いようです。それって当たり前の事でしょうか?
何処か悪いのでしょうか?