ペットホテルにわが子を預けるなら!選び方のポイントは?|犬・猫・うさぎ・フェレット・鳥

夏は、旅行や帰省など、楽しみが盛りだくさんですね。 最近は「ペット同伴OK!」の旅館やペンションなども増えてきていますから、どうぶつと一緒のお出かけを計画なさっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。山や海などで、自然の恵みを感じながら、一緒に時を過ごす・・・というのも素敵ですね。 一方で、海外旅行や長期の出張、遠方のご実家への帰省など、一緒に連れていくことが困難なときには、ペットホテルをご利用になることもあるのではないでしょうか。 いつもと異なる環境で、ご家族と離れて過ごす訳ですから、「うちの子、大丈夫かしら」と心配になりますが、我が子が少しでも快適に、安全に、安心して過ごすためには、どのようなことができるのかを考えてみましょう。

預ける?預けない?

どうぶつ種によっても、個体差によっても、それぞれ気質は異なり、お家以外で過ごすことに強いストレスを感じることもあります。特に猫にこの傾向が強くみられますが、このような場合、環境を変えず、信頼できるご親戚やご友人、ペットシッターさんなどにお願いして、自宅を訪ねていただき、お世話をしてもらうほうが望ましいケースもあります。
ただし、温度管理や水分の補給に十分注意していただき、特に夏期は不在中に熱中症にならないように細心の注意を払いましょう。

 

ペットホテルに預けたいのだけど、どこがいいのかしら?

いざ、ペットホテルに預けようとするとき、どこが良いのか迷ってしまいますね。
ペットの預かりサービスを行っている施設には、専門のペットホテル、ペットショップやトリミングサロンなどに併設のペットホテル、動物病院併設のペットホテルなどがあります。
それぞれの施設により、受けられるサービスや特徴が違いますので、我が子に合ったサービスを受けられる施設を選んであげましょう。特徴や評判については、ご近所の方に評判を尋ねてみたり、ネットで調べてみたりすると、いろいろな情報が得られますが、相性がもっとも大切なポイントです。気軽にお散歩がてらに我が子を連れて寄ってみて、それとなく様子を見てみるのも良いでしょう。。

1.ケージタイプか個室タイプか
 一般的なペットホテルはケージタイプですが、最近個室タイプのホテルも増えてきているようです。多頭飼いの場合やケージでじっとしていることが苦手な犬などは、個室タイプを利用してみても良いでしょう。
ただし、料金はケージタイプに比べると高くなるところが多いようです。
また、犬が苦手な猫やうさぎにとって、犬の鳴き声が常に聞こえるような環境はストレスになることがあります。ケージタイプの場合、こういった点も確認しておいた方が良いでしょう。
どちらのタイプも、感染症対策や空調管理が適切に行われているかをチェックしておきましょう。

2.食事について
日頃から環境の変化に敏感であったり、食べ慣れない物を食べるとお腹の調子を崩したりしやすい子の場合には、普段与えている食事を持参して与えるほうが望ましいこともあります。家で与えている食事を持ち込むことができるかを確認しておきましょう。

3.散歩
毎日の散歩が楽しみであったり、エネルギー発散のために欠かせなかったり、外でしか排泄をしない犬などの場合、ペットホテルに滞在中の散歩については、重要なポイントです。散歩の有無は、施設によって異なり、外での散歩はしないけれども、 施設内にドッグランなどがあり、運動や排泄はそこで行うという場合もあります。
また、施設の外へ散歩に連れて出る場合、犬の逃亡や事故を防止するため、どのような対策を行っているか(二重リードの使用や、複数人数での大型犬の散歩など)についてもよくチェックしておきましょう。

4.夜間 
24時間施設にスタッフが常駐している場合もありますが、夜間は人が不在となる施設もあります。何かしらの持病がある子の場合など、夜間の急変が心配されるときなどは、夜間もスタッフが常駐しているペットホテルを利用すると安心でしょう。

5.病気になった時の対応
ペットホテルという慣れない環境ですから、普段は元気な子であっても体調を崩してしまうことがないとはいえません。
動物病院に併設されたペットホテルであれば、すぐに獣医師さんの診察と処置が受けられます。
動物病院の併設でない場合も、万が一、具合が悪くなったときに、どのような対応をするのかをよく確認しておきましょう。

6.動物取扱業の登録を確認
動物愛護管理法では「業として、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示を行う場合は、動物取扱業の登録を受けなければならない」と定められており、ペットホテルも「保管を目的に顧客の動物を預かる業者」として、「都道府県知事または政令市の長の登録を受け、動物の管理の方法や飼養施設の規模や構造などの基準を守ること」が義務付けられています。
ペットホテルを 選ぶ際には、必ず動物取扱業の登録を受けているかを確認しましょう。

 

預ける前に

安全に、そして快適にペットホテルで我が子が過ごすために、前もってしておかなければならないことは、どんなことがあるのでしょうか。預ける直前になってあわてないよう、余裕を持って準備しておきましょう。

1.ワクチン接種、ノミ・マダニ予防
ペットホテルはたくさんのどうぶつたちが集まる場所ですから、伝染病の予防のためのワクチン接種は必ず受けておきましょう。
動物病院発行のワクチン接種証明書の提示が必要なところが多いようです。接種後、必ずワクチン接種証明書をもらって保管しておきましょう。
ワクチン接種は、3カ月齢未満の子犬の場合は2回〜3回に分けて接種しますが、今まで一度もワクチン接種をしたことがない成犬でも、初年度は3〜4週間あけて2回の接種が必要です。病気に対するきちんとした抵抗力ができるのは、2回目(あるいは3回目)の接種後1週間以上経ってからといわれていますので、預ける1週間以上前に最後のワクチンが終わっているように、余裕を持って受けましょう。また、ノミ・マダニ予防に関しても、ペットホテルで過ごす間に感染してしまうことも考えられますので、必ず行っておきましょう。必要な予防措置については、どうぶつ種によって異なりますので、動物病院さんに相談なさってください。
なお、ワクチン接種、ノミ・マダニ予防ついては次の記事をご参照ください。
混合ワクチン<犬>
混合ワクチン<猫> ノミ・マダニ予防

2.健康診断、便検査
体調を把握しておくため、預ける前にかかりつけの病院で健康診断と便検査を受けておくと良いでしょう。
持病については、ペットホテルに預けるにあたって体調管理で気をつける点や、万が一体調を崩してしまった時、どう対処してもらったら良いか等を確認し、いざという時に使える緊急薬があれば処方してもらっておくと安心でしょう。

3.名札つきの首輪やマイクロチップ挿入
どんなに細心の注意を払っている施設であっても、天変地異や不可抗力の事故で脱走して迷子になってしまう可能性もゼロではありません。万が一の時のために、名前や連絡先を記した名札や鑑札を付けておいたり、マイクロチップを挿入しておくようにしましょう。

4.ケージやサークルでくつろげるように練習をする
ケージタイプであっても、個室タイプであっても、基本的には限られた空間で一日の大半を過ごすことになります。
日頃からケージやサークルの中で落ち着いて静かに過ごす練習をしておきましょう。
そのためには、「ケージやサークルに入ると、良いことがある」、「ケージやサークルは心地良い」と思わせることが大切です。
具体的な方法については以下の記事を参考になさってください。


ハウスを好きにする<犬>  
ハウスを好きにする<猫> 

5.ペットホテルやスタッフの方に慣らしておく
事前にペットホテルの雰囲気やスタッフの方に慣らし、親しみを感じるようにしておくことは、飼い主さんと離れる当日、少しでも不安を小さくすることにつながるでしょう。お散歩の途中にでもペットホテルに立ち寄ってみて、スタッフの方に遊んでもらったり、オヤツを与えてもらったりしてはいかがでしょうか。試しに短時間のお泊りをしてみるのも良いでしょう。
「ここは楽しい場所!」ということが分かり、ペットホテルに滞在中もリラックスして過ごすことができると良いですね。

<預ける時に持っていくもの>
1.ワクチン証明書
接種したワクチンの「種類」、「接種日」、「接種した動物病院」が分かるもの

2.(持ち込める場合)普段与えている食事

食事回数、1回に与える量、普段どのように食べるか(すぐに食べてしまう、残すことが多いなど)について記したメモを渡すか、スタッフの方に伝えるようにしましょう。

3.(投薬している場合)薬や緊急薬
投薬回数、薬ごとの飲ませ方、緊急薬はどのようなときに使用するかなどを詳しくメモしていくと良いでしょう。

4.緊急連絡先の分かるもの
旅行等の場合は、できれば宿泊先などが記してある旅程表を渡しておきましょう。

5.かかりつけの病院の連絡先
診療時間や休診日なども伝えておきましょう。

6.(持ち込める場合)普段食べている食器、普段使っている毛布やベッドなど
普段使っている物や自分や飼い主さんのにおいが付いている物があると安心できる子もいます。持ち込み可能かどうかは施設に よって異なりますので、事前に確認しておきましょう。汚れてしまい洗っていただくようなこともありますので、持ち込む物には必ずはっきりと名前を書いておくようにしましょう。

7.(可能であれば)猫のトイレの砂
猫はトイレが変わると排泄を我慢してしまうことがあります。使い慣れたトイレの砂(できれば自分のオシッコの臭いなどがついた物)を用意してあげると、安心してトイレができることが多いようです。

※うさぎ、鳥のような環境の変化に敏感な小動物は、ケージごと持参できるか確認してみましょう。

 

預ける際の注意点について

1.時間に余裕を持って預けに行く
落ち着いて安全な引き渡しをするため、また、ペットホテルのスタッフさんの説明をしっかりと受け、十分にコミュニケーションをとっておくため、時間に余裕を持って預けに行きましょう。

2.普段の様子を伝える
体調不良を早期に発見するためには、ペットホテルのスタッフの方にお家での普段の様子を知っておいてもらうことが大切です。食事やお散歩、排便排尿の様子など、「いつもはこうだ」ということをスタッフの方に伝えておくと良いでしょう。
また、預ける際、スタッフの方に健康状態の確認をしてもらっておき、万が一、預けている間に体調が悪くなったときの対処について確認しておきましょう。

3.飼い主さんは心配そうな表情を見せない
飼い主さんが、「お泊り大丈夫かしら」とか「一緒に連れて行かれなくてごめんね」などと不安げな様子をみせると、どうぶつもそれを敏感に察し不安になってしまうことがあります。飼い主さんはいつもどおり堂々と、「ここで過ごすのが当然」という態度で接してあげてください。飼い主さんがスタッフの方を信頼して、スタッフの方と仲良くしている様子を見ると、我が子もそのホテルを信頼して、安心して過ごすことができます。しっかりコミュニケーションをとり、信頼してお任せするようにしましょう。

 

※コメント欄は、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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