マダニ症<犬>

概要

Overview

犬がダニの一種であるマダニに咬まれることにより発症する病気です。
マダニは家の中でカーペットや寝具に潜む小さなダニと異なり、屋外の草地、山林に生息している大型のダニです。マダニに咬まれることが原因で起こる皮膚炎や貧血の他にも、マダニによって媒介される感染症もあり、重篤化した場合、死亡する可能性もありますので、注意が必要です。

 

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

犬に寄生するマダニは数多くの種類があることが知られています。
特に単為(たんい)生殖といってメス一匹だけで繁殖ができるフタトゲチマダニの生息域が全国に広がっています。山林での散歩道はもとより、都市部においても、草地や池があるような公園、河川敷などにも生息しており、感染の危険性があります。マダニは草の葉などに潜み、犬が通りかかった際に寄生します。

症状

マダニに大量に寄生され、大量に吸血されると、貧血を起こします。犬に寄生したマダニは長期間の吸血を可能にするために口下片(こうかへん=吸血する器官)を皮膚に刺し込み、セメント様物質を分泌してマダニの体と犬の皮膚を結合します。
マダニは駆除されなければ、数日かけて吸血しその際に唾液を犬の体内に分泌します。この注入される唾液によって炎症やアレルギー反応が起こって、強い痒みを生じたり、患部が腫れたりします。損傷された皮膚に細菌感染が起き、化膿することもあります。

治療

寄生しているマダニは専用のピンセットで、潰さないよう犬の皮膚から取り、駆除薬も投薬します。犬の体と結合しているマダニを無理に引きちぎると、ダニの結合部分が犬の皮膚の中に残り化膿することがあります。また、もしマダニが何らかの病原体を 持っていた場合、潰したマダニが犬だけでなく人に感染症を媒介するおそれもあります。バベシアなどの感染症はマダニが感染してから48時間ほどすると、感染の確率が高くなると 言われています。そのため、寄生しているマダニを見つけた場合には、すぐに動物病院で処置をしていただくことをお勧めします。
またマダニの寄生部分が既に炎症を起こしていたり、化膿している場合には、消炎剤や抗生物質を使用して治療することもあります。

予防

マダニは山野や草むらに潜んでいます。お散歩でこのような場所を通る際には、帰宅後、身体を充分にチェックし、寄生をしていないか確認するようにしましょう。寄生しやすい目の縁、鼻の周り、耳などの顔や、足の指の間、背中などには特に念入りなチェックを要します。
お散歩に行く飼い主さんご自身も長袖、長ズボン、帽子の着用などにより、マダニに感染したり、家に持ち込むことがないように注意しましょう。
定期的にマダニの駆除薬を投与することで、犬にマダニが付着しても、おおよそ48時間以内に駆除することができます。マダニが媒介する感染症を予防する意味でも、定期的な駆除薬の投薬は有効であると考えられます。
山間部だけでなく、都市部でも草むらや、公園、河川敷などで感染することがありますので、春から秋のマダニの活動期には、油断せず、お散歩帰りにはワンちゃんの身体を欠かさずチェックするようにしましょう。
ノミ・マダニの駆除薬は背中に滴下するスポットオンタイプ、飲み薬などがあり、ノミに対しては1ヶ月から3ヶ月ほど効果が持続するものもありますが、マダニに対しては効果が1ヶ月程度のものがほとんどです。
かかりつけの先生に家の周りや散歩コースの環境も含めてご相談いただき、マダニの予防スケジュールを決めていただくとご安心でしょう。
またあまりお散歩に行かないので普段は予防をしていないという場合も、キャンプや登山に一緒にお出かけする際には事前の投薬が勧められますので、かかりつけの先生に相談するようにしましょう。

 

病気のデータ

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