人獣共通感染症(ズーノーシス)|トキソプラズマ症の原因や症状、予防まで解説!

概要

Overview

世界中のネコ・ブタ・イヌ・ヒト・鳥類などにトキソプラズマ原虫の感染がみられます。しかしながら、大部分は症状が出ない不顕性(ふけんせい)感染であり、日本人では成人の20~30%がすでにトキソプラズマに対する抗体を持っていることが知られています。ヒトの女性が妊娠初期にトキソプラズマ症に初感染すると胎児にも感染し、流産や死産などの原因にもなる可能性があるので注意が必要です。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

感染しているブタ、ヒツジの生肉や感染しているネコなどの糞を経口的に摂取することで感染します。粘膜や傷口から体内に入り込んでも感染してしまいますが、もっとも頻度が高いのは経口感染です。

症状

ヒト・・・免疫に異常がなければ、感染しても一般的には無症状、もしくはリンパ節が腫れたり、インフルエンザのような症状が出るにとどまります。しかし免疫機能の低下しているヒトがかかった場合にはより重い症状が現れることがあります。また、妊娠初期にトキソプラズマに初めて感染すると胎盤を通して胎児に感染し、流産や死産を起こしたり、生まれた子が先天性トキソプラズマ症(「脈絡網膜炎」と呼ばれる失明に至る眼の炎症、肝障害、黄疸、けいれん発作、発育不良、水頭症など)になったりすることがあります。すでに感染している女性が妊娠した場合は、免疫ができているため胎児に先天性感染を起す危険はまずないといわれています。


どうぶつ・・・無症状の場合が多く、まれに免疫力が低下した場合には、発熱や食欲不振、呼吸速迫などの症状が出ることがあります。

治療

治療には合成抗菌剤(ピリメタミンやサルファ剤など)とマクロライド系抗生剤(アセチルスピラマイシン)などの併用が有効です。

予防

生肉は食べないようにし、肉は十分に加熱調理したものだけを食べるようにしましょう。またどうぶつに口移しで食事を与えない、妊娠中はネコのトイレの掃除を他のご家族にお願いする、掃除をする際には手袋をはめるなどの注意が必要です。またネコがよく糞をする砂地の場所(公園の砂場など)への出入りは避けましょう。

病気のデータ

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