犬はどのように学ぶの?
犬は、行動と結果が頭の中で結びついたときに学習が起こります。
・例えば、子犬が「ご飯まだ〜?」と吠えたときに、「どうしたの〜?」と飼い主さんが駆け寄りご飯を用意すれば、犬は「吠えたときに自分の要求がかなうんだ」ということを学習します。
・一方、同じようにご飯の催促で吠えたてても飼い主さんが素知らぬ顔をして待ち、諦めて静かになったときにご飯をあげれば「静かにしていれば良いことがある」と学びます。
このように、ヒトにとって望ましい行動を犬に教えるためには、「ヒトが犬の行動に対して何をしたか」が大切です。飼い主さんの対応次第で犬の行動を変えることができるのです。
例えば、小さな犬は、歯がむず痒く飼い主さんの手や足などにじゃれ付きながら、噛むことが多いのですが、噛んだときに「いけない」と叱り、噛まないときに褒めることを飼い主さんが根気強く繰り返すことで、「噛むことはいけないんだ」「噛まなければいいことがあるんだ」ということを学習します。反対に噛まれたことで騒いでしまうと、噛めば飼い主さんは相手をしてくれると学習してしまいます。
犬がお利口なときに、うんと褒めてあげ楽しい時間を過ごさせてあげることを通して、犬に好ましい行動を根気強く教えてあげることが大切なのです。
犬はゆったりとした雰囲気がお好き?
犬はヒトや群れ全体の感情を読み取る能力が優れたどうぶつなので、飼い主さんの感情を敏感に察知して生活しています。群れ全体の感情が安定していることが犬の行動を安定させることにも繋がります。
犬は意外と怖がり屋さん
たいていの犬には、嫌いなもの、恐いものがあります。
マンホールの嫌いな子、水の嫌いな子、犬に吠えられるのが嫌いな子、本当にいろいろです。
また、犬は一度恐怖心を味わうと、その後もその経験が尾を引くことも大変多いのです。犬がヒトの手を大好きになるようにすることの重要性は、こんなところにあるのです。
嫌いなものや怖いものを平気にしてあげよう
犬が嫌いなものや怖いものを平気にさせてあげるにはどうしたらいいのでしょうか?
ポイントは、少しずつ慣らすことと「大丈夫なんだ」という自信を持ち安心できる経験を少しずつさせてあげることなのです。無理強いは禁物です。
また、犬の大好きなことや気持ちがいいことと、嫌いなことや恐いものを結びつけるように工夫をしてあげることも同様に大切なポイントです。
例えば、嫌いな場所に慣らしてあげたいのであれば、嫌いな場所へ近づいていったときに、ここまでなら犬が平気でいられるという場所があると思いますが、この場所で楽しく遊ぶ経験から始めて、時間や日にちをかけて、少しずつ近づいていく、というように段階を踏むのです。褒める、オモチャで遊ぶなどという大好きな経験を併せて経験させてあげることで、いいイメージを犬に持たせてあげると良いでしょう。
最後に、いちばん大切なのは飼い主さんの表情です。犬をなだめたり、不安そうに見つめたりすると犬はますます不安になってしまいます。「どんなときも守ってあげるから安心するんだよ」という飼い主さんの頼もしい笑顔は大きな勇気を犬に与えてあげるのです。
しつけはアイコンタクトから
飼い主さんが犬の名前を呼んだときに、飼い主さんの方を注目するように教えてあげることは、犬との関係を築くための第一歩となります。犬の名前を楽しそうな声で呼んでみましょう。
偶然でも良いので、飼い主さんのほうを見たときに、うんと褒めてあげましょう。
飼い主さんに呼ばれるといいことがある、飼い主さんに呼ばれると嬉しい気持ちになる、と感じるように工夫することから始めます。繰り返し、繰り返し続けるうちに、どんなに夢中になっていることがあっても、呼ばれたら飼い主さんに注目できるようになったら、犬の危険を回避するためにも安心ですね。
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