家族を肥満から守ろう!(3) <猫>

肥満を改善するために!「さぁ、ダイエットだ」

・現在の体重と目標体重の把握
ダイエットは、一般的に数ヶ月単位で体重を減らしていくことが理想です。急激なダイエットはどうぶつの体に負担をかけることになるのでやめましょう。
一週間で1〜3%程度の体重減少が目安ですが、個体差や体調もあるので、目標体重はかかりつけの動物病院に相談しましょう。また、ダイエット中に体調の変化がみられる場合には、必ず動物病院に診てもらってください。定期的に自宅でも体重を測定し、メモなどに記録を残しましょう。

・必要なカロリー量の把握
現在の食事のカロリーを把握し、ダイエット計画にあったカロリーに徐々に切りかえていきましょう。複数人で食事を与えてしまうと、きちんとしたカロリーを把握できなくなるので気をつけましょう。肥満の程度にもよりますが、一般的に現在のどうぶつの体重を維持するために必要となるエネルギーの70%程度で理想的な減量が可能だといわれています。

・どんな食事がいいのかな?
肥満対策のための療法食も販売されていますので、一度、動物病院さんに相談してみましょう。蛋白質、炭水化物、脂肪のいわゆる3大栄養素が生み出すエネルギーは、同量を摂取した場合、蛋白質と炭水化物を1とすると脂肪は2倍以上のエネルギーを生み出すので、肥満対策には、一般的に脂肪を減らして食物繊維で食事量のかさを増やす方法がとられています。

・食物繊維の威力は?
熟した果物などに含まれている水溶性食物繊維は胃の中での滞留時間を長くし、満腹感を与える働きがあり、また食後、急激に血糖値が上昇するのを防ぐ働きや、コレステロールの吸収を抑えるなどの働きもあります。
野菜などに含まれている不溶性食物繊維には、大腸の働きを促したり、また大腸がんの予防効果もあると言われています。
なお、一部の食物繊維は、蛋白質などの消化率の低下させるという側面もあるため、過剰に与えるのではなく、適切な量を摂取することが必要です。

・適切な運動
肥満の状態で急に激しい運動をすると、関節や心臓など、どうぶつの体に負担をかけることがあるので注意が必要です。無理のない動きでできる運動を継続的にするようにしましょう。運動内容や運動量については、それぞれ、年齢や体重、体調によっても異なりますので、動物病院さんに相談しましょう。

 

脂肪組織の働き

 

悪者扱いされる脂肪組織ですが、外界から受ける物理的衝撃から内臓などを保護したり、寒さなどの温度変化から体を守り、体温を保つ機能も併せ持ちます。また、このほかにもレプチンやアディポネクチンなどのホルモンを作り出すことは注目に値しますね。レプチンは食欲と代謝の調節を行い、エネルギーの取り込みと消費の制御に重要な役割を果たします。また、アディポネクチンは肝臓や骨格筋を活性化することで脂肪の燃焼と糖の細胞への取り込みを促進します。またインスリン抵抗性を改善する働きも担っています。
これらのホルモンの大切な働きは肥満になると働きが低下することが確認されています。

 

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