人間の赤ちゃんとワンちゃんとの暮らしについて(1)<衛生面に関して>

 

母親になり、お子さんを育て社会に送り出すということは、たいへんですが、喜びに溢れ、この上なく大切で素晴らしい経験ですね。ワンちゃんと暮らすご家庭で、飼い主さんのお腹に新しい命が宿り、赤ちゃんが誕生することになったとき、飼い主さんは嬉しくて幸せな気持ちに包まれながらも、一方で、「ワンちゃんは赤ちゃんを大切にしてくれるかしら」、「やきもちを焼かないかしら」、「衛生的に問題が生じないだろうか」などと、今後の生活への不安を覚えることも多いと思います。
人生の中でも重要で素晴らしい、この二つの経験を並行して成功させるポイントについて考えてみましょう。

 

 

赤ちゃんにとっての「ワンちゃんとの暮らし」

 

ご両親やご親戚、近所の方・・・周囲の皆様は飼い主さんのご出産をどんなにか喜んでいらっしゃることでしょうか。その分だけご心配も大きく、「ワンちゃんがいて、大丈夫なの?」というような言葉をかけられることも多いと思います。一緒に歩み、時には励ましてくれたワンちゃんとの素敵な思い出をたどりながらも、心が揺らぐこともあるのではないでしょうか。そのような時、赤ちゃんがワンちゃんのいるご家庭でお子さんが成長することについて、改めて考えてみても良いのかもしれません。
新生児と呼ばれる時期が過ぎた後、それぞれの成長の段階で、ワンちゃんとの暮らしは次のような素晴らしい影響を赤ちゃんに与えてくれることが分かっています。

1.情緒を安定させる
アニマルセラピーでも実証されているように、どうぶつとの触れあいは情緒を安定させる効果が期待できます。
2.命の大切さを教えてくれる
親御さんが愛情をもってワンちゃんのお世話をしている姿を間近で見ることや、自分よりも早く年を取っていくワンちゃんと接することによって、お子さんは小さな命を大切にしようと思うようになり、命の大切さを学んでくれるでしょう。
3.命に対する責任感を芽生えさせる
飼い主さんがお世話をしなければ、人と暮らすどうぶつは生きていくことができません。
どんな時にでも毎日お世話をしなければならないことから、命に対する責任感が芽生え、それに応えてくれるワンちゃんと強い絆を育みます。また「自分より弱いものを守ってあげたい」という優しい気持ちを育てる効果も期待できます。

 

 

衛生上のご心配について

 

これから産まれる赤ちゃんにとって、「ワンちゃんがいる環境が衛生上問題ないか」ということへのご心配が大きいと思います。どんなに注意をしても、衛生の面でどうぶつがいない状況と全く同じ状況にすることは難しいかもしれませんが、ポイントを押さえて衛生面に注意しながら生活をすることで、トラブルなく過ごすことが可能になるのではないでしょうか。
ただし、赤ちゃんの体質やご病気によっては、どうぶつとの生活は難しいと判断されるような場合もありますので、人間のお医者さんや獣医師さんに相談をしていただき、ご心配な点やご不安な点は そのままにしないことも大切でしょう。
また、アレルギーの発症に関与あるのではないかというご心配もあると思います。
どうぶつがアレルギーの原因になることもあり、アレルギーの発症の場合には、小児科の先生の指導の元、十分な対策が必要です。一方で、最近の研究では、お子さんが小さい時からどうぶつと同居をしていると、アレルギーになり難い体質になるという報告もあります。

・ 赤ちゃんが過ごす場所が床に近いと、「ワンちゃんの毛が飛び散らないかしら」とか、「ワンちゃんが赤ちゃんの顔をなめないかしら」と気になりますが、ベビーベッドやクーハンなどをご利用いただき、ある程度床との距離を作ると良いかもしれません。
・ 赤ちゃんがハイハイするようになった時に、近づかせたくない「ワンちゃんのトイレがある場所」などには、赤ちゃん用のベビーガードやワンちゃん用のフェンスなどをご利用になるのも良いでしょう。
・ ワンちゃんの排泄後、毛や身体に汚れが付着していれば、きれいに拭いてあげて、速やかに排泄物を処分しましょう。 また、手洗いをしっかりすることなど基本的なことを励行いただき、赤ちゃんのお世話の前にもきちんと手洗いを行うことで、通常は問題が生じることはないでしょう。
・ ゴミ箱は、フタが付いているタイプの物にすると倒れても中の物がこぼれないで済みますね。 
また、手を使わないでも足で開けられるようなタイプの物も便利でしょう。
・ 除菌タイプのウェットティッシュやアルコールタイプの洗浄液などをお家の中の幾つかの 場所に用意しておいて、気になったらさっと拭く習慣を作ると便利でしょう。
・ 毛が飛び散ることを防ぐためには、ブラッシングをまめにしたり、ワンちゃんに洋服を着せたりするのも良いでしょう。
・ ベビーカーの赤ちゃんもお散歩に一緒にいらしたときなどは、散歩の後の足拭きがたいへんですね。そのような時、あらかじめ大きめの雑巾を絞って広げておいて、そこに帰宅後のワンちゃんを立たせて、さっと拭くようにしても良いでしょう。

出産後は、ただでさえ心身共、お母さんに負担がかかります。 
「ご家族の力を併せて!」という雰囲気をお作りいただき、お母さんの笑顔という最高のプレゼントをご家族に贈っていただきたいと思います。

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アニコム損害保険株式会社

アニコム損害保険は、ペット保険を通じて、飼い主様の涙を減らし笑顔を生み出す保険会社を目指しています。

保険金支払データの分析を通じ、どうぶつがケガをしない、 病気にならないための情報の提供など、予防促進に取り組んでまいります。