どうぶつたちを突然の事故から守ろう!(2)

症状について知ろう

【骨折とは?】
外力により骨組織同士の連絡が絶たれている状態をいいます。骨折をすると患部周辺に腫れが見られ痛がります。折れた骨が外に出ているもの(開放骨折)の場合は、患部が完全に皮膚に覆われているものに比べ、細菌等に感染する可能性がありますので清潔に気をつけてあげましょう。動物病院さんに運ぶときには、骨折した部位はできるだけ動かさないようにしましょう。

犬の骨折は、1 歳以下の月齢で四肢に発生することが多く、高い所からの落下事故、交通事故等によって引き起こされます。特にトイ・プードル、チワワ、ヨークシャテリア、パピヨン 、イタリアン・グレーハウンドなどは骨が細いので注意が必要です。まれに骨の腫瘍やホルモン疾患、栄養の偏りなどで、骨がもろくなり骨折することがあります。幼い時から栄養のバランスが適切に取れた食事を与えること、太陽の光を浴び適度な運動を行うことに注意して、健全な骨格を育むようにしましょう。


【脱臼とは?】
強い力がかかったときに骨と骨をつなぐ関節を被う膜が破れ、関節内で骨の位置関係が崩れた状態をいいます。また骨が完全に分離しているのではなく、部分的にずれているものを亜脱臼といいます。
脱臼の症状としては、痛みや腫れが見られ、足をひきずったり地面から持ち上げて歩いたりします。脱臼した関節をもとの状態に戻すことが必要ですので少しでも早く診察を受けましょう。
 
交通事故や落下事故が主な原因です。また、犬には先天的に脱臼をしやすい犬種が存在します。その中でもチワワやトイ・プードルなどの小型犬に多く見られる膝蓋骨脱臼、レトリバー種などの大型犬で多く見られる股関節脱臼が知られています。発症は事故のみでなく、""ジャンプ""や""フローリングで滑る""というような弱い関節への負担が続くことでも発症することがあります。フローリングの上に滑らないような素材のものを敷いたり、家具などに飛び乗ったり、飛び降りたりする遊びをさせないようにするなども重要です。


【ねん挫とは?】
関節の運動を助ける組織(腱や軟骨)に過度な力が加わり損傷した状態をねん挫といいます。症状として、跛行(肢をひきずる)、疼痛、筋肉の腫れ、しばしば内出血等がみられ、労働犬やレースに出る犬で多く見られます。捻挫をした場合は安静にすることが重要です。


【打撲とは?】
転倒やものに強くぶつかるなど体外からの力により、傷口を伴わず皮下組織や筋肉が損傷を受けた状態をいいます。内出血による青あざも見られます。物にぶつかるなどの外力が加わって起こります。


【キズ(創傷)とは?】
皮膚表面の組織の結合が断たれることいいます。多頭飼いでの遊びや外出時など、日常生活の中で一般的にみられます。ケンカ時、爪で傷ついてしまったり、ガラスなどの危険なものでキズをおったりします。特に猫の爪は鋭く長いため、皮膚の深部まで到達しやすく、表面のキズが治っても時間をかけて内部に膿がたまることがあります。また、木片などが傷口に見つかった場合は、引きぬいてしまうと出血が止まらなくなることがあります。決して引き抜かないようにしましょう。傷口が小さくても深い場合があります。感染予防のためにも油断せず、動物病院に連れていきましょう。


【横隔膜ヘルニアとは?】
胸とお腹を分けている膜である横隔膜を越えて、胸腔に胃や肝臓などが入りこんだ状態です。特に交通事故にあった猫で発生します。猫は我慢強いため発見しにくいですが、早急に手術が整復のため必要な場合もあります。


【やけどとは?】
やけどは症状の程度により4段階に分けられます。一度のやけどは比較的軽いもので、皮膚が赤くなる程度です。二度では皮膚が赤く腫れて、痛みが顕著で水疱がみられることがあります。 三度では皮膚がむけてきます。そして、皮膚だけではなく皮膚の下の筋肉にも影響が出ているものが四度です。どうぶつがヤケドをしてしまったときは、原則として、冷水や衛生的な冷やしたタオルなどを使い患部を冷やすことですが、患部の状態や薬品などによりやけどを負っている場合など、対応にそれぞれ注意点が異なることもあります。獣医さんに連絡をして指示に従ってください。

どうぶつには料理中のお母さんに近づくことが危険であることは分かりません。ホットカーペットの上で気持ちのよさにうっかりしていると低温やけどを引き起こすことなど知る由もありません。ストーブの火にしっぽがもう少しで引火してしまいそうなことなど、どうぶつたちは自分では気がつきません。柵などを使い、どうぶつが危ないところには近づけないようにしましょう。またホットカーペットなどの暖房器具は、タイマーを使ったり、「弱」で使うようにしたり、あるいはホットカーペットの上にもう一枚毛布などを敷いたりして注意をしてあげましょう。
危険な物はどうぶつの手の届かないところに保管し、電気コードなどは、かじって遊べないようにカバーなどで覆ってしまうようにしましょう。

 

緊急時、まずどうぶつ病院に連絡を!

 

まず深呼吸、落ち着くことが大切です!不安に思っているどうぶつに安心感を与えられるようにしてくださいね。かかりつけの動物病院に連絡し、どうぶつの状態などを報告、獣医師の指示に従ってください。
あわててしまって上手く伝えられないのが心配であれば、あらかじめ伝えたいことを紙に書いておき、病院に持参しましょう。もちろん、アニコムの「どうぶつ健康保険証」を忘れないように注意しましょう。

 

病院へ運ぶときの注意

 

コートや毛布、シーツなどを利用して担架の代わりに使うと便利です。

 

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※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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保険金支払データの分析を通じ、どうぶつがケガをしない、 病気にならないための情報の提供など、予防促進に取り組んでまいります。