下痢や血便、虫がいる…犬のうんちがいつもと違うとき

概要

Overview

うんちは健康のバロメーターとも言われます。やわらか過ぎる、いつもと色が違う、虫がついている…など、うんちの状態を見て、いつもと違うと感じたら、それは病気の兆候かもしれません。「うんちがいつもと違う」という症状について、どんな状態のときに、どんな病気が考えられるのか、その診断までの流れ、さらに「いいうんち」のために自宅でできる対策方法についてもご紹介します。

病気が考えられる主なうんちの状態(重症度別)

うんち

 

【「うんちがいつもと違うとき」の症状フローチャート】

うんち フローチャート

 

「症状フローチャート」では、動物病院に行った際、どのような検査をして診断を受けるかが一目でわかります。
わが子のいつもと異なる行動や状態に気づいたら、「主訴」から順に症状をたどってみてください。ごく軽度の場合はご自宅で様子を見ることもできますが、状態がひどかったり、軽度でも数日続くようなら動物病院での受診をお勧めします。

※「症状フローチャート」は、一般的な獣医療における診断を図式化しています。

 

それぞれの病気についてはこちらから

▶異物誤飲

軟便・下痢
【寄生虫】
▶回虫症
▶鉤虫症
▶瓜実条虫症
▶コクシジウム症
▶ジアルジア症
▶トリコモナス症
▶鞭虫症
▶糞線虫症
▶トキソプラズマ


【細菌】
▶カンピロバクター症
▶サルモネラ症
▶レプトスピラ


【ウイルス】
▶犬パルボウイルス感染症
▶犬コロナウイルス感染症
▶犬ジステンパーウイルス感染症
▶膵外分泌不全


軟便・下痢以外に症状がある
▶子宮蓄膿症
▶膵炎
▶炎症性腸疾患(IBD)
▶腸リンパ管拡張症
▶リンパ腫
▶肝炎
▶腎盂腎炎
▶尿毒症
▶副腎皮質機能亢進症
▶副腎皮質機能低下症


便が出にくい
▶前立腺肥大
▶会陰ヘルニア
 

うんちのさまざまな状態

病気が考えられるうんちには、次のような状態があります。粘液状や血が混ざっているものなど、見た目もさまざまです。

 

▼粘液状のうんち

粘液状のうんち

 

▼血液が混ざったうんち

血便

 

▼虫がいる場合のうんち

虫がいるうんち

 

自宅でできる予防のポイント

大切なわが子には、いつでも「快食快便」でいてほしいもの。「いいうんち」のために、自宅でできる予防のポイントをご紹介します。

 

■寄生虫予防
・毎月予防薬を飲ませる
 消化管内の寄生虫は、定期的に予防薬を飲ませることで予防できます。
・多頭飼いの場合は部屋を分ける工夫を
寄生虫に寄生された子がいたら、駆虫が完了するまで、別々の部屋で過ごさせるようにしましょう。

 

■食べ物の注意点
・脂肪が多いフードは控えめに、人の食べ物はあげないようにしましょう。
・大袋に入ったフードは、開封後に酸化しやすいので密閉容器に移し替えるようにしましょう。できるだけ小袋のフードを選んで、酸化する前に与えきるようにすると安心です。

 

■食べ物を変更する際は時間をかけて
・フードを変更する際は、一度に変えるのではなく、少しずつ新しいフードの量を増やしていき、徐々に慣れさせるようにしましょう。

 

■食べる量に注意
・成長期にたくさん食べるのはよいことですが、胃が小さいうちは消化しきれず軟便になることも。その子の体重や成長に合わせて食べる量を調整しましょう。

 

■お腹の冷やしすぎに注意!
・夏場はクーラーによるお腹の冷えで下痢をする子がいます。室温に注意し、寒くなったら潜れるブランケットなどを用意しましょう。

 

■日々のうんちをチェックしましょう!
・うんちの状態や回数、量の変化にすぐ気づくことで早期に病気を発見できます。おかしいと思ったらすぐに動物病院に行きましょう。
※1~2日で症状の改善が無い場合や症状が強い場合には、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

 

飼い主さん自身も正しい知識を

それぞれの病気によって、症状や治療法も異なります。毎日うんちの状態を確認して、「いつもと違う」と感じたら、病院へ連れて行くようにしましょう。適切な検査を行い、原因をしっかりとつきとめて治療にあたることが、わが子のお腹の調子を整えてあげるために重要です。

わが子のことを誰よりも分かっている飼い主の皆さまが、この流れを知ることで、病院の先生とわが子との『三人四脚』で最適な治療を選ぶ一助にしていただければ幸いです。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

 

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