赤い、くさい、かゆがる…犬の耳がいつもと違うとき|病気や耳掃除のこと

概要

Overview

立ち耳や垂れ耳など、バリエーション豊かで各犬種の特徴でもあり、感情表現をしてくれている犬の耳。聴覚は人の約4倍とも言われ、犬の生活の中で重要な役割を果たしていますが、この耳の様子が普段と違う時は要注意です。耳がいつもより赤い、最近耳をかゆがることが多いなど、ちょっとしたことでも重度の病気につながることも…。
では耳の病気には一体どんなものがあり、どうしたら予防できるのでしょうか?耳の様子がいつもと違うときに考えられる病気とその診断までの流れ、起きやすい耳の症状、さらに自宅でできる対策方法についてご紹介します。

耳の様子がいつもと違うときの一般的な耳の状態(重症度別)

耳の様子がいつもと違う(一般的)

 

【「耳の症状」のフローチャート】

耳の様子がいつもと違う 症状フローチャート

 

「症状フローチャート」では、動物病院に行った際、どのような検査をして診断を受けるかが一目でわかります。
わが子のいつもと異なる行動や状態に気づいたら、「主訴」から順に症状をたどってみてください。ごく軽度の場合はご自宅で様子を見ることもできますが、状態がひどかったり、軽度でも数日続くようなら動物病院での受診をお勧めします。

※「症状フローチャート」は、一般的な獣医療における診断を図式化しています。

 

それぞれの病気についてはこちらから

▶ 外耳炎

▶マラセチア性外耳炎

▶アレルギー性皮膚炎

▶耳血腫

▶中耳炎・内耳炎

▶前庭疾患

▶聴覚障害

 

耳におきる症状

犬の耳の様子がいつもと違う場合、次のような耳の症状がおきることがあります。軽度の場合から重度の場合まで、見た目もさまざまです。

 

▼耳の赤み

赤み

 

▼耳の中の腫れ

耳の中の腫れ

 

▼耳介(耳の外)の腫れ

耳の外の腫れ

 

▼耳垢(黒っぽい)

耳垢(黒)

 

▼耳垢(黄色っぽい)

耳垢(黄色)
 

自宅でできる耳ケアのポイント

そもそも耳の症状を起こさないためにはどうしたらいいでしょうか? 自宅での耳ケアのポイントをご紹介します。

 

■耳のチェック

いつもと少しでも様子が違う時は、皮膚が赤くなっていないか、耳垢が多すぎたり臭いがきつかったりしないか、耳を痒がったり、頭をしきりに振ったりしていないかをチェックしましょう。特に垂れ耳や耳道に毛がたくさん生えている子は、耳道内が蒸れやすく外耳炎になりやすい傾向にあります。 また、耳介が脱毛したり、かさぶたができていたり、痒みがあったりしないかをチェックしましょう。脱毛は様々な原因による皮膚炎や他の病気、栄養不足等でもおこります。

 

■耳を清潔に

耳を清潔に保つことにより、外耳炎の予防が期待できます。しかし、誤った方法での耳掃除やシャンプー液の耳への流入などが、外耳炎を引き起こす原因となることがあるので、注意が必要です。

・耳掃除のポイント
綿棒を使っておこなう耳掃除は、逆に耳垢を奥に押し込んでしまい、外耳炎の原因となることがあります。 外耳道には耳垢を徐々に外へ排出する自浄作用があるので、綿棒の使用は控えた方がよいでしょう。汚れが目立つ場合には、指の届く範囲を優しくふき取る程度としてください。耳垢が多く臭いもきついようなら、早めに動物病院を受診しましょう。

・シャンプーのポイント
皮膚のケアなどでシャンプーをする時は、なるべく耳の中にシャンプー液が入らないようにしましょう。もしシャンプー液が耳に入った場合には、しっかりと洗い流して、指の届く範囲で優しく耳の中の水分をふき取りましょう。

犬の耳掃除を徹底解説!頻度は?正しいやり方は?|犬との暮らし大百科

 

最初のうちは、耳を触られるのを嫌がることも多いと思います。スキンシップを兼ねて、毎日さりげなく耳を触り、徐々に慣らしていくと良いでしょう。また、耳を触らせてくれたり、中を覗かせてくれりした際は、たくさん褒めてあげましょう。その際、ご褒美を使うのも良いでしょう。耳のチェックをわが子にとって楽しい時間にしてあげることで、チェックも行いやすくなります。

 

飼い主さん自身も正しい知識を

それぞれの病気によって、症状や治療法も異なります。毎日耳の状態を確認して、「いつもと違う」と感じたら、病院へ連れて行くようにしましょう。適切な検査を行い、原因をしっかりとつきとめて治療にあたることが、わが子の耳の健康のために重要なのです。


わが子のことを誰よりも分かっている飼い主の皆さまが、発症予防・早期発見を心がけることこそが、わが子を病気から守る第一歩です。
そして動物病院に行く際には、こうした診療の流れを飼い主様自身が知っておくことで、病院の先生とわが子との「三人四脚」で最適な治療を選ぶ一助になれば幸いです。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

 

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