乾性角結膜炎(KCS) <犬>

概要

Overview

涙の量が減少することにより、角膜や結膜に障害を起こす眼科疾患です。眼の表面が乾くことにより、結膜の充血や角膜の炎症や傷、色素沈着などを引き起こします。

乾性角結膜炎のフローチャート

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

涙液分泌低下の原因としては、自己免疫性、涙腺の炎症、神経性(涙腺を支配する神経の外傷や疾患によるもの)、医原性(チェリーアイ治療時の瞬膜切除など)、薬物誘発性(サルファ剤、アトロピンなど)、先天性、特発性(原因が不明のもの)など、さまざまなものがあります。このうち免疫介在性と特発性のものが一般的だといわれています。
また好発犬種としてはコッカー・スパニエル、シー・ズー、ブルドッグ、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどが挙げられます。

症状

結膜の充血・浮腫、角膜の充血・色素沈着・潰瘍、眼脂(目ヤニのこと、特に粘稠性があり黄色?緑色のもの)、瞼の痙攣などがみられることがあります。また、重度になると、視力の障害や消失に至ることもあります。

乾性角結膜炎(KCS)のキャバリア(眼の充血)
▲乾性角結膜炎(KCS)のキャバリア(眼の充血)

治療

状態に応じて、目の洗浄や点眼薬による治療を行います。涙液の補填の為の人工涙液、免疫抑制剤、二次感染の予防のための抗生物質、粘液溶解剤など、状況に合わせた点眼薬を使用し、また潰瘍がある場合はその治療を行います。完治するケースはまれで継続的な治療が必要になることがほとんどだといわれています。そのため、投薬などで状態をコントロールしながら上手く付き合っていくことが必要となります。

予防

早期発見・早期治療が重要です。上に挙げたような症状がみられた場合は早めに動物病院を受診しましょう。好発犬種に該当する場合は、特に注意が必要です。なお、目の周囲を清潔に保つ事も状態の悪化を防ぐために重要です。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

平均年間通院回数
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