概要
Overview犬の股関節を形成している大腿骨頭(ふとももの骨の上端にある骨盤との連結部)が壊死を起こし、関節炎や骨折を起こす病気です。発見者の名前からレッグ(カルベ)ベルテス病と呼ばれることも多いです。成長期の小型犬で発症が多く、ほとんどの場合で手術が必要になります。
※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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原因
はっきりとした原因は不明ですが、大腿骨頭への血液供給が何らかの原因で不足することで発生すると考えられています。また、遺伝的素因も影響していると考えられています。
症状
股関節の痛みに伴う症状として後肢の歩き方に異常が現れます。足をかばうように歩く、体重が乗らないように足先だけちょこんと地面につけて立つ、足を上げたまま3本足で歩くなどの症状がみられます。痛みが強い場合は痛みがある側の腰付近を触ると、痛がって鳴く、怒るなどの症状がみられることもあります。
治療
犬の月齢や症状、股関節の状態、飼い主の希望などによっても治療法は異なりますが、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。
●内科的治療
症状が軽度の場合は鎮痛剤やレーザー療法などによる痛みの管理や、運動制限などを行いますが、進行性の病気のため、内科的治療を行っても症状の改善がみられない場合が多く、その場合外科治療を行います。
●外科的治療
大腿骨頭壊死症の手術は多くの場合大腿骨頭を切除する「大腿骨頭切除術」を行います。
大型犬の発症はまれですが、大型犬の場合は「股関節全置換術」といって、人工関節を設置する手術を行うこともあります。
外科的治療を行う場合は、麻酔のリスク、手術後の安静期間やケア方法、費用につきましても、かかりつけの動物病院とよくご相談ください。
予防
発症の原因がはっきりわかっていないため、予防は難しい病気です。犬に大腿骨頭壊死症が疑われるような症状が見られた場合は早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。
特に、 1 歳以下の小型犬は注意が必要です。
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手術やそれに伴う麻酔のリスクは、年齢のみでは評価することが難しいため、全身的に評価を行うことが必要です。また、手術後に期待できる機能回復の度合いなども、筋肉量や関節などのご状況によって異なります。そのため、手術のリスクや期待できるメリットなどについては、いまの実際のご状況を踏まえた上で、再度主治医の先生とご相談なさることをおすすめいたします。
ただ、今後が心配です。4歳以降に手術は危険では無いでしょうか?
来月やっと1歳になるのになんでもっと早く気づいてあげれなかったのかと?良くなることを願うばかりです。
レッグペルテス症の発生要因として、遺伝的な要因やホルモンの影響などが提唱されていますが、はっきりとした原因はわかっておりません。また、多くは成長期に発生する疾患ですので、もともと遺伝的な素因を持ったワンちゃんが、日常生活などにおいて脚に強い衝撃を受けることで、後天性に発生する場合もあります。
今は1歳半年ですが今は走り回っています。
執刀された医師は後天性と言われましたが、他のネットで見ると先天性と書かれてるのですが、どちらなんでしょうか?
意外と知らないブリーダーさんは多く見受けられますが、遺伝性なのでしょうか?